福本法律事務所

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福本法律事務所 スタッフブログ

開業11周年を迎えて

4月 1日

 当事務所は、2014年4月1日現在地において開業いたしましたが、このたび、開業11周年を迎えることができました。これもひとえに地域の皆様に支えていただいてのことと御礼申し上げます。

 

 さて、この業界の前年度のトピックといえば、やはり「袴田事件」の再審無罪判決確定が挙げられます。自白の強要、証拠の捏造、再審無罪確定までに長期間を要したことなど、我が国の刑事司法及び再審のあり方に大きな問題を突きつけた事件であるといえます。

 

 また、前年度の事件で当職が注目していた事件としては、前記袴田事件の他に、「プレサンスコーポレーション」の元社長に対する業務上横領事件(えん罪)があります。この事件の取調べの過程おいて、大阪地方検察庁の田渕検事が同社従業員に対し、机をたたき、「検察なめんなよ」などと大声で怒鳴っていた映像が公開されています。また、同検事は、取調べにおいて、「お試しで逮捕、起訴とかありえないんだよ」「人の人生狂わせる権利持ってるから人を殺すことだってできるんですから、私たちは」「だから慎重に証拠そろえてやってるんですよ。命かけてんだよ。検察なめんなよ。」「あなたたちみたいに金かけてるんじゃねーんだよ。かけてる天秤の重さが違うんだ、なめんじゃねーよ。あんたの人生預かってんの私なんだ。」などと発言していたことも映像によって明らかとなっています。

 

 今回、取調べ時の映像が公開されたことから、これらの発言が明らかとなったわけですが、当職としては、「令和の時代でもこのようなむちゃくちゃな取調べがなされているのか」という大きな衝撃と、「取調べが録音録画されているにもかかわらず、この検事はなぜこのような取調べをしたのだろうか。録音録画された映像が公開されることはないと高をくくっていたのではないか。」との感想を持ちました。不適切というレベルを超えた非常に大きな問題のある取調べといえるでしょう。

  

 話は変わりますが、今、当職の手元には、『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』(中公文庫、1991年8月)という書籍があります。この書籍は、6名の研究者の共著であり、ノモンハン事件やミッドウェー作戦など6つのケースを失敗例として研究した内容です。この研究のねらいについて、本書序章では、『日本軍の組織的特性は、その欠陥も含めて、戦後の日本の組織一般のなかにおおむね無批判もまま継承された、ということができるかもしれない。』(24頁)、『本書は、大東亜戦争における日本軍の失敗を現代の組織一般にとっての教訓として生かし、戦史上の失敗の現代的・今日的意義を探ろうとする。』(25頁)と記されています。読んでいると本当に暗澹たる気持ちになる書籍ですが、それ以上に示唆に富んだ書籍といえます。ご一読をおすすめします。

 

 ところで、えん罪となった事件での対応や取調べのあり方など、現在、検察に対しては、多くの批判がなされているところです。検察は、組織として、「失敗の本質」を見極めることができるのか、そもそも自分たちが失敗を犯したと認識することができるのか(袴田事件無罪判決後の検事総長談話を読む限り期待は薄いですが)、当職は、本年度も、再審法改正や刑事事件について、チェックしていきたいと思います。


弁護士 福本昌教

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